No.77 コピルアクも蜂蜜もドリアンも採れる山!?

インドネシアはもう完全に雨期に突入いたしました。雨期と言えば、これから来年の5月頃までは強い雨と強い日差しが1日に何度か繰り返す、日本では経験したことのない気候が続きます。

この時期のインドネシアの名物というのは「洪水」です。インドネシア語で洪水のことをBanjir(バンジール)といいます。村はずれの小さな川や比較的大きな川は、必ずといってよいほどどこかで川が氾濫し、道路が水浸しになります。

 

1.雨季に起こる厄介な停電

 

Bajirを楽しんでいるのは子供だけのようです。厄介なのは洪水で道路が冠水してしまい車が通ることが出来ないため、至る所で渋滞が発生することです。しかも日本の道路とは異なり、インドネシアの道路というのは平面ではなく凸凹しています。そこに水がたまると凹みが見えないため、車がそこにはまり込み身動きが取れず、ますます渋滞を作るという悪循環が続きます。

更に雨期で厄介なのが「停電」です。インドネシア語では“Mati(マティ)”といいます。雨期は落雷が頻繁におこり、発電所などに雷が落ちると即停電いたします。復旧はすぐにはせずに、数時間は当たり前で停電が続きます。村に住んでいると「Mati kok!!(停電だよ!!)」とわめく声が方々から聞こえ、蝋燭が大活躍します。私も村の借家に10本ほど蝋燭のストックをしていたというこどです。

そして、もっとも深刻なのは洪水で家が水浸しになることです。もちろん日本でも起こり得るのですが、インドネシアではもう当たり前のようにこれが起こり、マスコミが取り上げるようなニュースにもなりません。去年は部下の義理の母が住む村全体が水浸しになり、大変な騒ぎになったことを覚えています。

 

2.洪水が発生するメカニズム

 

ところでこの洪水ですが、発生のメカニズムはもちろん雨が大量に降ることが原因ですが、河は山から流れて来ますので、洪水が起こる=山がどしゃ降りになっているという意味になります。コピルアクを精製している街は中部ジャワ州のPatiですが、この街に洪水をもたらす原因というのはMuria山で大雨が降り、その水がPatiへ流れ込んでいるという図式になります。Patiはジャワ海から近く、大小の河が存在するのですが、Muria山で大雨が降ればこれが一斉にPatiに流れ込み街の至る所が影響を受けることになります。

もちろん今はMuria山も雨が断続的に降っており、街が晴れていても山は雨という状況が珍しくありません。これから数か月、コーヒー豆とジャコウネコがいる山では、麓の山よりも多く雨が降ることになります。この時期は、Muria山の主だったコモディティの収穫が極端に減少します。コーヒーも赤い実を山で見ることは極端に少なくなりますし、サトウキビなども乾季まで収穫を待たなければいけません。

 

3.収穫が極端に減少する雨季

 

そして、もう一つ意外なものが姿を見せることが少なくなります。それは前回のブログでお話した「蜂蜜」です。インドネシア語でMadu(マドゥ)とい言いますが、もう少し詳しくお話します。

インドネシアの蜂蜜産業というのは、日本と同じく養蜂場と輸入が主な供給ルートになります。輸入は中国と台湾からしています。そして、問題になるのは養蜂場です。インドネシア人は確かに甘い物が好きで、蜂蜜を良く好みます。安価であれば輸入品にも頼ることになるのは当然なのですが、多くの人はそれらの品質は良くないということを認識しています。

その反対に養蜂場で採集された蜂蜜であれば高品質であろうというイメージをほとんどの人が持っており、市場で出回っている蜂蜜が養蜂場からのものであれば価格が多少高くとも購入する人も多くいます。ところがこの養蜂場というのが結構曲者で、確かに蜂を飼っておりその蜜をとり、人為的に何かを混ぜたりしなければ品質が良いと思われるでしょう。これはインドネシア人だけではなく日本人、そして専門家でもない限りほとんどの人々がそう認識しているかと思われます。

 

4.栄養のない砂糖水づけにされた蜂蜜

 

しかしながら、実際インドネシアに相当数存在する養蜂場は、蜂が花の蜜を採集したものを加工しているのではなく、蜂に砂糖水を与えそれで作られた蜂蜜を採取しているといわれています。蜂蜜というのは栄養の塊とよく言われますが、この砂糖水づけにされた蜂蜜というのはどうやら栄養はほとんどなく、高価なお金を出してまで買う意味が無いということになります。

日本の養蜂場で蜂蜜の生産者のWebを見ていますと、確かに餌付けに関しては慎重な記載があり、「冬場の花が少ない場合にのみ餌を与えている」という内容の養蜂場も見受けられます。それで、インドネシアのように栄養価のない蜂蜜はないだろうと信じることにしているのですが…。

 

5.蜂の巣ハンターの存在

 

さて、Muria山は我々に様々な恩恵と洪水をもたらしてくれます。おそらくこの広大な山にも養蜂場はあるはずですが、この山のある地域には珍しい人々がいます。それは「蜂の巣ハンター」と呼ばれる人々です。「蜂の巣ハンター??」と聞いてイメージするのは、スズメバチの巣を駆除する会社ですが、彼らはスズメバチの巣は狙わず、ミツバチの巣を狙います。そうです。

「養蜂場」ではなく、山のどこにあるかもしれないミツバチの巣を探し、それを持って帰り蜂蜜を採集するのであります。こういった職業の人は、養蜂場というものが存在する前は日本にもいたのかもしれませんが、確か情報を持ち合わせていません。

実は、Muria山ではドリアンも結構採れるのです。雨期のちょうど今頃がドリアンの最盛期で、道端にはドリアンの販売者がこの時期多く見ることが出来ます。このサイズのドリアンは1個Rp50.000。日本円で約500円です。安い!!

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